ハワイの不動産事情

2017年は日本からハワイへの投資件数が25%減少

ハワイのタイトルギャランティー社の年間統計「2017年海外からのバイヤー統計 (Top Foreign Buyers of Hawaii Property)」によると、2017年の日本からハワイへの投資件数は25%の減少となり、海外からの投資総額もそれと相まって12%の減少となり、総額では8%減少したと発表しました。

Year Japan’s Share Japan
2013 1.91% $189,000,000
2014 2.74% $278,000,000
2015 2.10% $233,400,000
2016 5.97% $753,700,000
2017 4.42% $578,700,000

日本の投資家は、合計で438件の戸建てやコンドミニアムを購入しており、そのほとんどがホノルルを中心とするオアフ島に集中しています。購入金額の総額は5億7,570万ドルで、2016年に記録した581件、7億5,370万ドルを下回っています。

海外からハワイへの投資総額は、日本が2位以下に大きな差をつけており、2016年は全体の76%を占め、昨年は全体の61%を占めています。

2017年の海外からハワイへの投資国のトップ10は、日本を筆頭にカナダ、中国、香港、韓国、シンガポール、オーストラリア、台湾、グアム、ドイツとなっています。この10カ国で698件、総額は9億3,280万ドルと、2016年の797件、10億1,000万ドルからそれぞれ14.18%、8.28%の減少となっています。2016年にアラモアナ&カカアコ地区でいくつかの新築のコンドミニアムプロジェクトの竣工があったことが原因です。この地域の開発が進むにつれて、このような要因による減少が起こると考えられています。

2番目に投資の多いカナダは件数にして19%、金額にして37.5%も増加しており、2016年に減少した分を取り戻しています。彼らの投資が最も多いのはマウイ島で、その傾向はここ数年続いているようです。3位の中国は昨年対比で件数の変化はなく30件、総額にして3%増加の4,070万ドルとなっています。

米国内からハワイへの投資は、トップ9の州を見ると、件数で6%、金額で13%も増加しています。本土からの投資家は、2017年には2,974件、金額にして26億5,000万ドルと、2016年の2,813件、23億4,000万ドルをそれぞれ上回っています。

トップはカリフォルニア州の1,548件、総額15億ドル、2位はワシントン州の347件、3億6,170万ドル、3位はフロリダ州の300件、1億8,180万ドル、4位はテキサス州の250件、1億5,390万ドル、5位はオレゴン州の157件、1億220万ドルと続いており、6位以下はコロラド州、アリゾナ州、ネバダ州、ニューヨーク州となっています。

ハワイ州の地元での取引は件数にして15,012件と、2016年の15,415件を3%ほど下回っていますが、金額では94億ドルと一昨年の91億ドルから3%増加しています。

ハワイは、フロリダ州のように海外からの投資額が全体の25%を占めているのとは違い、地元での取引比率が71.80%もあり、海外からの投資総額は全体の取引額のわずか7.20%を占める程度です。ちなみに日本の占有率は、2016年が全体の5.97%、2017年は4.42%となっています。

<Source: Pacific Business News>

2017年ハワイの不動産市場はどうだったか

2017年のオアフ島の販売状況は、販売戸数が6%、価格は3%上昇し、戸建ての中間価格は755,000ドル、コンドミニアムは405,000ドルに、それぞれ上昇しました。

昨年のオアフ島の戸建ての販売戸数は3,908戸と、2016年から6.3%増加し、価格も同様に735,000ドルから755,000ドルへと2.7%上昇しました。

コンドミニアムの中間価格は、2016年の390,000ドルから3.8%上昇し、販売戸数も2016年の5,449ユニットから5,824ユニットへと6.9%増加しました。

カウアイ島では、昨年は450ユニットのコンドミニアムが取引され、2016年の378ユニットを19.05%上回り、中間価格は435,000ドルになり、前年の398,250ドルから9.23%上昇しました。戸建ての取引は552戸になり、2016年の568戸から2.82%減少しましたが、価格は660,000ドルになり、2016年の625,500ドルから5.52%上昇しました。

ハワイ島は、コンドミニアムの販売が2016年比で19.97%増加し、前年の711を大きく上回る853ユニットを販売しました。中間価格は310,000ドルになり、305,000ドルから1.64%上昇しました。戸建ては2,492戸の売買があり、前年の2,307戸から8%増加しました。価格は350,000ドルになり、前年の330,000ドルから6.06%上昇しました。

マウイ島は、戸建ての販売が1,099戸になり、2016年の1,076戸を若干(2.1%)上回り、中間価格は695,000ドルになり、前年の639,000ドルから8.8%上昇しました。コンドミニアムの販売は前年の1,310ユニットから1,451ユニットへと10.8%増加し、価格は415,000ドルから445,000ドルへと7.2%上昇しました。

<Source: Pacific Business News>

2017年米国のラグジュアリーホーム・マーケット

リアルター・ドットコム(Realtor.com)の最新の調査によると、2017年はより多くの高級物件が売りに出され、100万ドル以上の物件(Million-Dollar Listings)が全体に占める割合は3.9%でした。

ラグジュアリー・プロパディーズ(高級物件:Luxury Properties)とは、米国では一般的に物件価格が上位5%の部類に属するものを意味しています。価格には地域差がありますが、この部類へのエントリーポイントは804,000ドルで、昨年比で5.1%も上昇しています。

これらの物件を売買するために、2017年は前年より5.4%も余計に時間がかかり、成約されるまで平均すると116日間市場に出ています。物件価格は2017年に5.1%上昇しましたが、全米市場における6.9%増には追いついていません。またこの価格帯は、他の価格帯の物件が経験している販売可能な物件数の減少、いわゆる在庫薄の状況には陥っていません。ハワイ(Hawaii)やコロラド(Colorado)、カリフォルニア(California)などは、ラグジュアリー物件も二桁成長を示しています。

「2017年は、ラグジュアリー・マーケットにおいても力強い動きがあったが、全米の平均からはまたしても置いていかれた状況にある」と、リアルター・ドットコム社の経済リサーチ部門ディレクターのハビアー・ヴィヴァス(Javier Vivas )氏は述べ、「高価格帯の物件がスローダウンした大きな理由は、この価格帯の供給数が需要を常に上回っているからであり、新政権発足後の経済や政治に対する不安感が増幅されたことも一因である」と続けています。

地域的に見ると、ハワイ州の4郡、マウイ(Maui)・カウアイ(Kauai)・ハワイ(Hawaii Island)・オアフ(Oahu)は全体で10%以上の二桁成長を示しており、マウイ島では30%も価格が上昇しています。コロラド州のスキーリゾート地・イーグル(Eagle)やニューヨーク(New York)州のブルックリン(Brooklyn)も同様です。

ラグジュアリー・マーケットが急成長を遂げているこれらの地域は、買換え層の市場の成長を凌駕しています。

全米で最も高級なラグジュアリー・マーケットのトップ3は、マンハッタン(Manhattan)を中心とするニューヨーク(NYC)市、サンフランシスコ(San Francisco)市を中心とするベイエリア(Bay Area)、そしてビバリーヒルズ(Beverly Hills)やベルエアー(Bel Air)を中心とするロサンゼルス(Los Angeles)市郡です。この3つに共通することは、成長率が全米平均を超えていることです。

成長著しい市場は、上記に加えて中国からの投資で急成長しているワシントン(Washington)州のシアトル(Seattle)、セカンドホーム(Second-Home)、いわゆるリゾート地域では、前述のハワイ州のホノルル(Honolulu)市とマウイ島、カウアイ島、ハワイ島の3郡を中心に、コロラド州やユタ(Utah)州のスキーリゾート地、そしてフロリダ(Florida)州沿岸の都市などがトップ20に入っています。

<Source: Realtor.com>

オアフ島のラグジュアリー物件のバイヤーは売買のトレンドを変えている

オアフ島、特にホノルルを中心として、ラグジュアリー・マーケットの投資家のトレンドが変わってきていると、不動産仲介大手のコールドウェルバンカー・パシフィックプロパティーズ社が直近のレポートで報告しています。

現在の投資家は、プライバシー、セキュリティーだけでなく、彼らが求める文化、芸術や自然などの「ラグジュアリー・ライフスタイル」を満たす物件を好む傾向にあり、大きな家よりは小さくても良いが、メンテナンスなどの経費が低く、レストランやショッピングなどに
近く、ワールドクラスのアメニティー(付帯設備)があるものを好んでいます。

バイヤーの好みが、多様化しているだけでなく洗練されてきていることから、それを扱うエージェントも、一般のMLSからの情報だけでなく、航空写真(エアリアルフォト)やビデオ、3Dツアーなどを駆使して物件をプロモートし、オアフ島外からの顧客にアピールする必要性が出てきました。

ラグジュアリー物件の多くのバイヤーは、一般の消費者と同じようにウェブサイトを利用して物件を検索すると同時に、ラグジュアリー物件が掲載されている雑誌などの紙媒体も見ています。洗練されたラグジュアリー物件を購入するには、バイヤーも紙媒体をチェックし、購
入プロセスをスムーズにサポートしてくれるラグジュアリーのスペシャリストを選ぶことが必須条件です。

2016年の統計では、ハワイ州のラグジュアリー物件の購入者の42%は米国本土から、地元のハワイ州は38%、日本からは15%となっています。オアフ島は、ハワイ州全体のラグジュアリー・マーケットの60%を占めており、地元からの投資が53%、本土からは17%、1/4に近い23%が日本からとなっており、2015年が6%だったことと比べると大幅な増加になっています。

その大きな要因は、新規プロジェクトのワイキキのリッツ-カールトン・ワイキキ・レジデンスとカカアコ地区のワイエアの竣工と登記にあります。これらには、ラグジュアリーと呼ばれる200万ドル以上の物件の多くが含まれており、その総額は2億4,300万ドルになります。オアフ島で日本の投資家が購入したこの価格帯の物件の70%を占めています。

ラグジュアリー・マーケットの3つのポピュラーな地区は、戸建て住宅中心のカハラ、ダイヤモンドヘッドとコンドミニアムが中心のアラモアナ&カカアコ地区です。

今後数年で、アラモアナ&カカアコ地区の新規開発プロジェクトが完成し、新たなラグジュアリー・コンドミニアムや新規のユニットが市場に出てくることは、市場をさらに活性化することにも役立ちます。

ラグジュアリー・マーケットでのもう1つのトレンドは、スマートホームと呼ばれる携帯で行えるセキュリティー・システムで、特に複数の家を所有しているバイヤーには重要なポイントです。

また、テクノロジーの発展は消費者を進化させていますが、人生で最大の投資となる「不動産」を扱うプロフェッショナルに代わることにはなりませんし、それは不可能でしょう。売主も買主も、情報の整合性、収集やその解釈のためには不動産のエージェントが必要ですし、そのデータを分析しながら、売主と買主という利害が反する相手を売買のプロセスで如何にまとめていくかが鍵となるからです。不動産は、ある意味では「人と人のお付き合い」だからです。

<Source: Pacific Business News>

オアフ島のコンドミニアムの 販売は11年ぶりに20%増の 大台に

ホノルル・リアルター協会 (HBR: Honolulu Board of Realtors) は、8月のオアフ島のコンドミニアムの販売が昨年同月対比で19.5%増加して575ユニットと、2006年8月以来の最高値を記録したと発表しました。

「一般の消費者にとって、戸建てと比較するとコンドミニアムやタウンハウスは、購入価格の低さという観点から人気が出て来ている」とHBR会長のスー・アン・リー女史はニュースリリースで述べ、「コンドミニアムの在庫数 (販売可能な物件数) が11.2%も増えたことが消費者に選択肢を与え、エスクローに入っている物件数も30%増加している」と続けています。

オアフ島のコンドミニアムの中間価格は419,000ドルと、昨年同月の398,000ドルよりも5.3%増加しています。

一方、8月の戸建ての販売は362戸と昨年同月よりも5.2%増えており、同様に中間価格も786,250ドルと5.2%増加しています。

ペンディングセールス (Pending Sales:成約されエスクローに入っている物件を意味する) の数も、戸建てが602戸で30.3%、コンドミニアムが850ユニットで30%と、それぞれ昨年同月よりも増加しています。

物件が成約までにかかった日数 (DOM: Days on Market) は、戸建てが昨年同月と同じ16日間ですが、コンドミニアムは昨年同月の15日間よりも20%増の18日間と、成約までに日数がかかっています。

現時点で販売可能な物件数は、戸建てが昨年同月よりも19.4%減少して2.5ヶ月分、同様にコンドミニアムは6.7%減少して2.8ヶ月分となっています。ちなみに、全米で見てみると、在庫数が5~6ヶ月分の場合は市場が好調であることを意味し、9~10ヶ月分かそれ以上になるとマーケットは不調、12ヶ月分以上になると過去の例ではリセッションになっています。オアフ島のマーケットは、堅実な右肩上がりで好調であることを示しています。

<Source: Pacific Business News>