不動産ニュース

家を販売するときのホームステージングの影響力

全米リアルター協会(NAR:National Association of Realtors)が発表したレポート「2017年ホームステージングの現状(2017 Profile of Home Staging)」によると、リスティング・エージェント(Listing Agent : 売主側のエージェント)の62%は、ホームステージングをすることで物件が市場に出て成約されるまでの期間を短縮できると確信しており、バイヤーズ・エージェントの77%は、ステージングはバイヤーにそこに住みたいと思わせる大きなツールだと感じており、ステージングをしたリスティングをサイトで見たバイヤーの40%が、実際に物件を内覧したいとリクエストしてくると報告しています。

ホームステージングをすることで、「リアルターは、バイヤーが内覧に来た時に、その家とそこに置かれている家具が一体となってバイヤーの記憶に残るような付加価値を与えることができることを知っている」とNARの2017年会長、ウィリアム・E・ブラウン氏は述べており、「不動産はローカル的なもので、地域による様々な要因がその価値を決めており、ステージングは余分なステップかもしれないが、(特に家が空き家であればあるほど)売主にとって持ち家を早く、かつ高く売る1つの大きな手段でもある」と続けています。

ステージングをしたことにより、アンケート調査の回答者の31%は売買価格が1~5%高くなり、回答者の13%は価格が6~10%も上がったと答えています。セラーズ・エージェントとバイヤーズ・エージェントの双方に共通するステージングで一番大事な部屋はリビングルーム(Living Room)であり、続いて主寝室であるマスターベッドルーム( Master Bedroom) 、キッチン(Kitchen)、そして家に付随するアウトドアースペース(Outdoor Space)とのことです。

リスティング・エージェントの38%は、彼らがリスティングしているすべての家でリスティング契約前にステージングを行っています。エージェントの14%は、ステージングは売るのが難しい家だけに行うと答えており、エージェントの7%は、ステージングは高額物件だけに
行っているとのことです。しかし、リスティング・エージェント全体の37%は、ステージングを全く行わないが、家の片付けや問題とな
る部分を売主と相談し、解決するようにしているそうです。

ステージングを利用するエージェントは、4回に1回の割合で費用を売主が負担しているとのことです。エージェントの21%は費用を負担していると回答し、14%は、リスティング・エージェントとして売主にステージングのサービスをフィーで提供していると答えています。

<Source: REALTOR.Mag>

オアフ島のラグジュアリー物件のバイヤーは売 買のトレンドを変えている

オアフ島、特にホノルルを中心として、ラグジュアリー・マーケットの投資家のトレンドが変わってきていると、不動産仲介大手のコールドウェルバンカー・パシフィックプロパティーズ社が直近のレポートで報告しています。

現在の投資家は、プライバシー、セキュリティーだけでなく、彼らが求める文化、芸術や自然などの「ラグジュアリー・ライフスタイル」を満たす物件を好む傾向にあり、大きな家よりは小さくても良いが、メンテナンスなどの経費が低く、レストランやショッピングなどに
近く、ワールドクラスのアメニティー(付帯設備)があるものを好んでいます。

バイヤーの好みが、多様化しているだけでなく洗練されてきていることから、それを扱うエージェントも、一般のMLSからの情報だけでなく、航空写真(エアリアルフォト)やビデオ、3Dツアーなどを駆使して物件をプロモートし、オアフ島外からの顧客にアピールする必要性が出てきました。

ラグジュアリー物件の多くのバイヤーは、一般の消費者と同じようにウェブサイトを利用して物件を検索すると同時に、ラグジュアリー物件が掲載されている雑誌などの紙媒体も見ています。洗練されたラグジュアリー物件を購入するには、バイヤーも紙媒体をチェックし、購
入プロセスをスムーズにサポートしてくれるラグジュアリーのスペシャリストを選ぶことが必須条件です。

2016年の統計では、ハワイ州のラグジュアリー物件の購入者の42%は米国本土から、地元のハワイ州は38%、日本からは15%となっています。オアフ島は、ハワイ州全体のラグジュアリー・マーケットの60%を占めており、地元からの投資が53%、本土からは17%、1/4に近い23%が日本からとなっており、2015年が6%だったことと比べると大幅な増加になっています。

その大きな要因は、新規プロジェクトのワイキキのリッツ-カールトン・ワイキキ・レジデンスとカカアコ地区のワイエアの竣工と登記にあります。これらには、ラグジュアリーと呼ばれる200万ドル以上の物件の多くが含まれており、その総額は2億4,300万ドルになります。オアフ島で日本の投資家が購入したこの価格帯の物件の70%を占めています。

ラグジュアリー・マーケットの3つのポピュラーな地区は、戸建て住宅中心のカハラ、ダイヤモンドヘッドとコンドミニアムが中心のアラモアナ&カカアコ地区です。

今後数年で、アラモアナ&カカアコ地区の新規開発プロジェクトが完成し、新たなラグジュアリー・コンドミニアムや新規のユニットが市場に出てくることは、市場をさらに活性化することにも役立ちます。

ラグジュアリー・マーケットでのもう1つのトレンドは、スマートホームと呼ばれる携帯で行えるセキュリティー・システムで、特に複数の家を所有しているバイヤーには重要なポイントです。

また、テクノロジーの発展は消費者を進化させていますが、人生で最大の投資となる「不動産」を扱うプロフェッショナルに代わることにはなりませんし、それは不可能でしょう。売主も買主も、情報の整合性、収集やその解釈のためには不動産のエージェントが必要ですし、そのデータを分析しながら、売主と買主という利害が反する相手を売買のプロセスで如何にまとめていくかが鍵となるからです。不動産は、ある意味では「人と人のお付き合い」だからです。

<Source: Pacific Business News>

オアフ島のコンドミニアムの 販売は11年ぶりに20%増の 大台に

ホノルル・リアルター協会 (HBR: Honolulu Board of Realtors) は、8月のオアフ島のコンドミニアムの販売が昨年同月対比で19.5%増加して575ユニットと、2006年8月以来の最高値を記録したと発表しました。

「一般の消費者にとって、戸建てと比較するとコンドミニアムやタウンハウスは、購入価格の低さという観点から人気が出て来ている」とHBR会長のスー・アン・リー女史はニュースリリースで述べ、「コンドミニアムの在庫数 (販売可能な物件数) が11.2%も増えたことが消費者に選択肢を与え、エスクローに入っている物件数も30%増加している」と続けています。

オアフ島のコンドミニアムの中間価格は419,000ドルと、昨年同月の398,000ドルよりも5.3%増加しています。

一方、8月の戸建ての販売は362戸と昨年同月よりも5.2%増えており、同様に中間価格も786,250ドルと5.2%増加しています。

ペンディングセールス (Pending Sales:成約されエスクローに入っている物件を意味する) の数も、戸建てが602戸で30.3%、コンドミニアムが850ユニットで30%と、それぞれ昨年同月よりも増加しています。

物件が成約までにかかった日数 (DOM: Days on Market) は、戸建てが昨年同月と同じ16日間ですが、コンドミニアムは昨年同月の15日間よりも20%増の18日間と、成約までに日数がかかっています。

現時点で販売可能な物件数は、戸建てが昨年同月よりも19.4%減少して2.5ヶ月分、同様にコンドミニアムは6.7%減少して2.8ヶ月分となっています。ちなみに、全米で見てみると、在庫数が5~6ヶ月分の場合は市場が好調であることを意味し、9~10ヶ月分かそれ以上になるとマーケットは不調、12ヶ月分以上になると過去の例ではリセッションになっています。オアフ島のマーケットは、堅実な右肩上がりで好調であることを示しています。

<Source: Pacific Business News>

米国への海外からの住宅不動産投資は前年比49%増、 総額1,530億ドルに

全米リアルター協会(NAR)によると、アメリカへの海外からの住宅不動産投資は2016年度を49%も上回り最高値を記録したと、「2017年アメリカへの海外からの住宅不動産投資(2017 Profile of International Activity in U.S. Residential Real Estate)」で報告しています。

レポートによると、海外からの投資の半分近くは、主にフロリダ州、カリフォルニア州とテキサス州の3つの州に集中しています。

2016年4月から2017年3月時までの1年で、海外と米国に居住している永住者(グリーンカード所有者)は、合計で1,530億ドルを住宅不動産に投資しており、これは2015年の最高値である1,039億ドルを超えています。

この間、284,455件もの物件が海外の投資家に購入されており、2016年と比較すると32%も増加しています。

「米国内だけでなく、海外での政治的あるいは経済的な不透明さが存在する中で、海外からの米国への投資はそれらの外因的な要因には左右されなかった」とNARのチーフエコノミスト、Dr. ローレンス・ユン氏は述べ、「海外の通貨に対する米国ドルの強さと住宅価格の高騰は、海外からの投資家にとっては米国への投資は高い買い物となっているが、多くの投資家にとっては、米国への投資は安全かつ安心だということに尽きる」と続けています。

どの国がアメリカに最も投資をしているのでしょうか? 国別によると、中国が4年連続でトップの座を占め、3,170億ドルを投じています。しかし、この統計の中国には、香港や台湾からの投資も含まれています。継続的に長年にわたり多くの投資をしている隣国のカナダは、最高額の190億ドルを投資しています。

ユン氏によると、カナダのバイヤーは特定の地域への投資に集中しており、これらの価格は、カナダ国内の不動産価格、バンクーバー、トロントなどよりも安価だとしています。

またユン氏は、「販売可能な物件数(在庫数:Inventory)の少なさが物件価格を上昇させているが、海外からの投資トップ5の国々、カナダなどでは国内の不動産価格がさらに高騰しており、海外からの投資が急激に上昇した大きな理由の1つには、米国内の物件価格の方が自国に比べて購入しやすい価格帯だったことと、米国ドルとの為替相場を見て、この機を逃すと、将来的には為替相場の変動で高い買い物
になってしまうこと」などを挙げています。

海外からの投資家は、平均で302,290ドルを投資しており、この金額は2016年の住宅価格を9%上回り、既存住宅全体(235,792ドル)をも上回っています。海外からの投資家の約10%は100万ドル以上の物件を購入しており、44%のバイヤーはキャッシュで購入しています。

ユン氏は、「グローバル化とグローバル・エコノミー、その経済圏の拡大が、米国への投資欲を高めることになるが、在庫数の少なさ、つまり選択肢の少なさと現在の政治的な不安定さが、海外のバイヤーの購買欲を減少させる要因になるかもしれない」としています。

さらに、「米国の政策に伴う諸外国の反応や政策、現政権が行おうとしている移民入国制限政策とそれに伴う移住などの制限、あるいは今後の貿易政策などが、米国への不動産投資に影響を及ぼすこともあり得る」とユン氏は述べています。

<Source: Cost vs. Value Report>

オアフ島の住宅価格は今後も右肩上がりに成長

オアフ島の戸建て中間価格は、この6月に795,000ドルとなり今までの最高値を記録していますが、専門家は特に驚くことではないと指摘しており、リセッション後の既存住宅市場は、今後も引き続きゆっくり成長していくとコメントしています。

ハワイ州のエコノミスト、TZエコノミクス (TZ Economics) のポール・ブリューベーカー (Paul Brewbaker) 氏は、「今後5年間、住宅価格は年率で4~5%と安定的な成長を続けていくだろう」として、「ホノルルの住宅市場は、2009年から2012年の間にマーケットがボトム(底)になり、その反発として軌道修正をしながら成長し続けているので、毎年新たな記録を樹立している」と、地元経済紙パシフィック・ビジネスニュース (PBN: Pacific Business News) のインタビューで述べています。

ハワイの大手不動産会社、ロケーションズ (Locations) の社長兼CEOのスコット・ヒガシ (Scott Higashi) 氏は、市場の動きは驚いたことではないとして、「ホノルルの不動産市場は、堅実で継続して右肩上がりである」と説明しながら、「今年は昨年との対比で年間5%の価格上昇が期待されている」と続け、「不動産市場の動きは全て想定内」と述べています。前述のブリューベーカー氏も、「オアフ島の住宅市場はバブルまたはそのサイクルにあるというコメントは全く持って正しくない」としています。

ブリューベーカー氏は、「ホノルルの不動産市場が、このように安定的に成長をしていること自体が稀で、1990年代と2008年の2度のリセッション後に起きた価格の急上昇が、今起きていないのは、なぜなのかと問いただしてみたい」と述べ、オアフ島の販売可能な物件数(在庫数)が限られている現状が、価格を予想以上に引き上げているとも指摘しています。

また彼は、「ハワイは全てを島の外から持ち込まなければならないため、住宅供給も限られている。建設に必要な土地をデベロッパーが取得することは、とてもチャレンジングな状況下にある」として、「住宅供給を継続することは至難の技であるが、それが価格には転化されていない。ということは、住宅需要は以前と比べて弱くなっているのだろうか」と述べています。ブリューベーカー氏は、「ハワイで住宅を供給するデベロッパーの数は減少しており、現在は20~24のデベロッパーが新規のユニットを供給している。住宅問題を解決するのであれば、もっと多くの高層コンドミニアムを建てるべきだが、残念ながらそれには程遠い状況にある」とも述べています。

ヒガシ氏は、「オアフ島の既存住宅市場において、コンドミニアムの在庫数は多少改善されてきており、地域的には島の西側のワイケレ (Waikele) やワイパフ (Waipahu) 、東側のアラモアナ・ショッピングセンター近隣のカカアコ (Kakaako) などにバイヤー層が集
まってきている」と述べています。

2017年、オアフ島で最も価格の高い地域は、島の東側に位置するカハラ地区とその近隣のエリアで、東側に集中しています。

6月のコンドミニアム価格は下がりましたが、2017年通年では3.6%上昇し、399,000ドルとなっています。6月時に昨年対比で1.4%減少したのは、マーケットがクールダウンしたのではなく、低価格帯のコンドミニアムの販売が多かったことによります。事実、7月時の中間価格は、425,000ドルと最高値を記録しています。

前述のヒガシ氏は、「住宅価格は1年の間でも上下を繰り返す周期的なものなので、毎月の価格変動を見るよりは、通年 (year-todate)
の数字をフォローした方が、より市場を理解できる」と述べています。今年の1~6月の通年の戸建ての中間価格は750,000ドルで、昨年同時期と比べると3.2%上昇しています。

エコノミストは、戸建ての中間価格は今後も引き続き上昇し、2022年あるいは2023年には中間価格は100万ドルに届くのではないかと予測しています。両氏は、「オアフ島の市場は多くの取引が地元のバイヤーで行われており、海外の投資家にマーケットを左右されていない」とも述べています。

「ハワイは世界的に有名な避暑地で高級リゾート地ではあるが、オアフ島の不動産市場は地元に根付いている」とヒガシ氏は述べ、「現在は、日本からの投資が増加しており、カナダからは低迷しているが、これは為替の影響を受けているのだろう」と結んでいます。

<Source: Pacific Business News>